おしらすでござる

双子パパ『しらす』が日々の苦悩と出来事を語る雑記ブログ

【双子のこと】双胎間輸血症候群(TTTS)について。我が家の体験談を書いてみました!

どうも、しらすです!


我が家には双子がいます。


かわいい娘が二人。
笑顔、寝顔、泣き顔、怒り顔、どんな表情をとっても本当にかわいいです。


そんな娘たちですが、いろんな『命の危機』を乗り越えて、今を生きています。


そのうちの1つが題名にもある『双胎間輸血症候群(TTTS)』です。


今回は『双胎間輸血症候群(TTTS)』についてまとめていきます!


目次

双胎間輸血症候群(TTTS)って何?


双胎間輸血症候群(TTTS:twin-to-twin transfusion syndrome)とは双子の中でも一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)にのみ起こる病気です。
一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)とは『胎児はそれぞれ自分の部屋を持っているが、栄養を送っている胎盤を2人で共有している状態』のことをいいます。


胎盤には二人の胎児に栄養を送る血管があり、その中には『二人の胎児の間を行き来する血管』もあります。


『二人の胎児の間を行き来する血管』のバランスが崩れて、『片方の胎児には大量の栄養が行き、片方の胎児に栄養が行き届かない』状態になることを『双胎間輸血症候群(TTTS)』といいます。

双胎間輸血症候群(TTTS)の診断基準

双胎間輸血症候群(TTTS)はお腹の張りや定期健診の時に分かることが多いです。


定期健診の中で二人の羊水量に差が出てくると『双胎間輸血症候群(TTTS)』の疑いが出てきます。


検査は超音波検査で『羊水の深度』を測る方法で行われます。


双胎間輸血症候群(TTTS)の診断基準としては、
『羊水量が多い胎児の羊水深度が8cm以上』で『羊水量が少ない胎児の羊水深度が2cm以下』という状態が同時にみられたら双胎間輸血症候群(TTTS)と診断されます。

双胎間輸血症候群(TTTS)の原因

双胎間輸血症候群(TTTS)の原因ははっきりとしていません。


双子の胎児は通常、1つの胎盤を共有していても均等に栄養を送り、バランスよく栄養がとれます。
しかし何らかの原因により、急にバランスがくずれ、羊水量に差が出てきてしまうのです。


ただ一つだけ言えることは『双胎間輸血症候群(TTTS)は母体が原因ではない』ということです。
『私のせいで・・・』なんてことは思わずに、家族や先生と一緒に病気に立ち向かって欲しいと思います。

双胎間輸血症候群(TTTS)の症状

大量の栄養をもらう胎児を『受血児』、栄養が足りない胎児を『供血児』といいます。
受血児と供血児で症状は変わってきます。

供血児への影響

供血児は自分の血液を受血児へあげるので、貧血や低血圧になります。
体内に取り込む栄養も少ないので、尿の量も減り、羊水が減っていきます。
羊水が減ると成長できるスペースがなくなり、成長の妨げになります。


供血児の主な症状
貧血、低血圧、乏尿、羊水過少、循環不全、発育不全、腎不全、胎児死亡

受血児への影響

受血児は供血児から血液をもらうので、栄養が多く、もらいすぎた栄養が体に負担をかけます。
大量の栄養を心臓で処理しなければいけないので、心臓に負荷がかかったり、体がむくむことがあります。


受血児の主な症状
多血、高血圧、多尿、羊水過多、循環負荷、心不全、胎児水腫、胎児死亡

母体への影響

双胎間輸血症候群(TTTS)の影響でお腹が張ることがあります。
また2人の胎児の症状が、そのまま母体に現れることがあります。
むくんだり、貧血になったり、吐き気が続くことがあるので、先生と相談して対策しましょう。

双胎間輸血症候群(TTTS)の治療法

この病気になると、2人の胎児の死亡リスクは非常に高いです。
逆に治療をすれば生存率も上がり、子ども達の助かる可能性がグーンと上がります。
治療法は主に『胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術』という手術が行われます。


『胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術』は非常に効果の高い手術で、死亡リスクを大きく下げる手術になります。


レーザー手術は腹部から内視鏡を入れ、胎盤の様子を見ながら、受血児と供血児をつなぐ血管をレーザーによって固めていきます。
二人をつないでいる血管をなくすことで、二人の血流バランスがよくなり、症状が改善されていきます。


レーザー手術によって、2人の胎児の生存率が60%、1人の胎児の生存率が90%、後遺症が残る確率が5%にまでもっていくことができます。


レーザー手術は『妊娠の16週以上、26週未満』の『重症の双胎間輸血症候群(TTTS)』に対して行われます。
『染色体異常』や『重症の胎児奇形』がみられる場合や『破水している』場合はレーザー手術は実施されません。


レーザー手術が出来ない場合は、羊水除去手術が行われます。

双胎間輸血症候群(TTTS)の体験談

双胎間輸血症候群(TTTS)がどんなものかはここまでにして、ここからは実際に我が家の子ども達が辿って行った経験について書いていきます。
『双胎間輸血症候群と診断されて実際どうだったの?』と思われている方のために、1つの事例としてご紹介させていただきます。

双対間輸血症候群(TTTS)が分かったタイミングとキッカケ

最初に異変があったのは、妊娠15週の定期健診の時でした。
この時に一人の子の心拍が若干ですが、弱くなっていました。
羊水に差はなく、先生も『様子を見ましょう』ということだったので、この日の健診は要経過観察で終わっていきました。


明らかに症状が出始めたのは17週の定期健診の時です。
羊水の差が明らかに出ていました。
受血児の羊水深度が8cm、供血児の羊水深度が2.5cmにまで差がついていたのです。
嫁さんは日々経過観察するために、病院に緊急入院することになりました。

双胎間輸血症候群(TTTS)の治療できる病院は少ない

入院が決まり、まず言われたことは『転院しないといけない』ということでした。
双胎間輸血症候群(TTTS)のレーザー手術が出来る病院は全国で『8か所』しかありません。
嫁さんは滋賀県の病院から岐阜県の病院へ転院することになりました。

転院後1週間でレーザー手術へ

17週で羊水の差が分かり、岐阜県の病院に転院して1週間は持ちこたえましたが、18週になって羊水の差が広がり、レーザー手術を受けることになりました。


岐阜の病院では、夫だけは手術に立ち会ってもいいということで、一緒に手術室に入り、一緒に手術の経過を見守りました。


3時間にも及ぶ手術は無事に成功し、予後観察にうつります。

レーザー手術後の予後観察

手術後の2週間

手術後2週間が一番の山になります。
双胎間輸血症候群(TTTS)が改善されていなかったり、もし改善されても双胎多血貧血症候群(TAPS)という双胎間輸血症候群の一歩手前の症状になることが多いのがこの2週間です。
『手術がうまくいっているのか』『羊水量の変化はどうなっていくのか』『子ども達の心臓に負荷はかかっていないのか』『母体の変化はどうか』など、日々の検査で経過を見てもらいます。


幸い手術後の2週間は経過も良好で、受血児の羊水深度が6cm、供血児の羊水深度が4cmまで持ち直しました。


『へその緒が首に巻き付く』というアクシデントもありましたが、大事に至らず、術後2週間は無事乗り越えました。

手術後の3週間目に羊水の差ができ始める

私たち夫婦は術後の2週間を越えたので、ホッとしていました。
しかし手術してから3週間が経った時、羊水量にまた差が出始めました。
この時の羊水深度は受血児の方が8.8cm、供血児の方が4.5cmです。


子ども達の症状が出始めたことにより、先生の緊急説明会が行われました。先生の説明は次の通りです。
『羊水に差が出始めています。再レーザー手術も考えたのですが、前回の手術により、奥さんの羊膜がはがれているので、それは出来ません。子どもさん達が早く産まれてもいいように、滋賀県の病院に戻る方がいいでしょう』
ということでした。


これをきっかけにして嫁さんは滋賀県に戻り、双胎間輸血症候群(TTTS)による入院生活は2カ月で終わりました。


その後、羊水量の差が縮まることはなく、供血児の子の方の心拍が弱くなったことがきっかけで、25週に緊急帝王切開により二人の子ども達は無事生まれることができました。

25週で生まれたその後

800gと550gで生まれた娘たち。
5カ月間のNICUでの入院生活を送り、無事退院しました。
発達はかなーりゆっくりですが、特に問題もなく順調に育ってくれています。

まとめ


目次

17週の定期健診をきっかけにして、25週の出産まで怒涛の2カ月でした。
僕は2カ月間、岐阜にずっといたわけではありませんが、毎日のように電話し、休みの日には車を2時間ほど走らせて面会に行っていました。


双胎間輸血症候群(TTTS)のレーザー手術はここ10年ぐらいで採用されるようになった手術法だと聞いています。
もし10年前であれば助からなかった命ですが、文明によって私の娘たちは生きることができました。
先生が手術の説明をして下さった時に『今は生きれる時代になったから、大船に乗ったつもりで私たちに任せて下さい』と言われたのが非常に印象的で心強く感じました。


双胎間輸血症候群(TTTS)はどうなるかわからない原因不明の病気で不安だと思いますが、治療してくださってる先生を信じて、目の前の治療を一つ一つこなしていってください。
良い結果になることを心からお祈りしています。


以上、しらすより『双胎間輸血症候群(TTTS)』についてでした!

追記:生まれてからその後

osirasu.hatenablog.com
↑生まれた時の状態をまとめています↑

osirasu.hatenablog.com
↑1歳になった時の記録です↑


あわせて読んでいただけると嬉しいです!